死
去年おじさんが死んだ。
それで思い出したことがある。
数年前おばちゃんが死んだ
数年前というほど最近ではなかったかもしれないが
いまでも鮮明に覚えており、思い出せる。
ばあちゃんの妹?姉だったかは忘れたが、家も近く、放課後に勉強というしがらみも何もなかった小学校、中学校のころはよくばあちゃんと遊びに行ったり来たりして花札や買い物へ行った。
そんなおばちゃんも自分が高校生になったころに体調が悪くなり、自分も勉強やらでなかなか会えずにいた。
そしてその日は来た。
おばちゃんの家に行くと顔に白い布がかけてあった。
親戚の死は一番近いのでおじいちゃんがもう何歳か忘れてしまったぐらいもう覚えていなかった。
久々というと言葉が悪いが、ある程度大人になり、死を理解できるほどの年齢になって初めての死。
近頃はそんなに先ほども書いたが、そんなに会っていなかったので見たときは何も思わなかった。
初めに思ったのは
(あ、テレビで見たことあるわ。この人が服着せるんだな。 よくもまぁ動かない遺体に上手に服を着せるな。 死んだらこんなことするんだ。 化粧もするんだな。) だった。
おばちゃんの親戚がシクシク泣いている中、俺は泣かないと決めていた。
しかし、やることもないので目を閉じるとそこにはおばちゃんと小さい頃の俺がいた。
楽しそうに花札をして元気なおばちゃん。
負けていじけている弟。
元気なばあちゃん。
そんな当時の思い出。思い出というには鮮明すぎる、まるでタイムスリップのような映像。
そんな映像を見てしまった。しかし前にいるのは遺体である。
こらえようと思った。
親や弟は泣いていなかったので
必死にこらえたが僕のこころから悲しみがあふれ出て止まらなかった。
こらえようと思えば思うほど。涙があふれ、当時の思い出がよみがえる。
まるで目の前に現れたかのように。
こうして書いている今も思い出されてちょっと涙目だ。
ゾーマのブログはここで途切れている。